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【切手買取】菊切手とその時代背景Vol.1

菊切手発売時期

菊切手は明治32年~明治41年(1899年~1908年)の9年間に渡り発行された切手です。

ちょうどこの時期は明治維新以来、富国強兵に務めた明治日本の成果が顕現し始めた時期でもありますが、足尾鉱毒事件に代表される公害事件など、良くも悪くも日本の近代化が進んだ時期ですね。。

菊切手の発売より遡ること10年、1889年に大日本帝国憲法が公布されます。

現在の日本国憲法は国民主権による憲法制度であり、国民の直接選挙により選抜された議員による衆参両議院による政治が行われていますが、この当時の憲法は天皇陛下を国家の統治者として、国家の統治者により任命された国務大臣(総理大臣を含む)が政治を行い、衆議院と貴族院による二院制による議会にて国家が運営されていました。

しかし、貴族院の任命権、衆議院の解散権は国の統治者である天皇陛下が持っており、衆議院に対する選挙権はありますが、国民(臣民)の権利はかなり制限されたものでした。

大日本帝国憲法は、二院議会制を置くことで外面は立憲主義を標榜していますが、議会の権限が及ばない所に国家の中枢がある為、欽定憲法(君主によって定められた憲法)とも呼ばれています。

戦後、日本国憲法の成立後の憲法学者からは外見的立憲主義と揶揄されることもあったようですね。

「王権は神から付与されたものであり、王は神に対してのみ責任を負い、また王権は神以外の何人によっても拘束されることがなく、国王のなすことに対しては人民はなんら反抗できない」とする王権神授説的な考えの下、作成された憲法として否定的な見方もあるようですね。

しかし、長い封建制の中で、「政治はお上がするもの」と考えてきた一般庶民に突然、主権在民という話があっても対応できるわけもない為、一概に批判の的とすべきではないと思えますね。

そして、現在の日本国憲法が採用している間接民主制による議員内閣制が必ずしも優れているわけではないことには気を付けたいですね。国民による選挙で政治家を選ぶことは、政治家の暴走を食い止めることは出来ますが、政治家の力を弱めることで官僚の力が強くなりすぎるきらいがあります。

法律自体は国会で審議されますが、法律の運用は各省庁に一任されており、その内容は省庁による法解釈でどうとでもなってしまいます。

少なくとも誰が責任者であるかがはっきりしていた当時の憲法の方が優れている部分もあったのかもしれないですね。

まとめ

明治維新によって始まった明治政府の成果が大日本帝国憲法として交付され、10年、日清戦争を控えた日本が出した切手と考えると、菊切手には感慨深いものがありますね。

菊切手は正規品であっても額面価値の数千~数万倍の高値で取引されている切手なので、形見分けなどで手に入れることがあれば、是非とも切手専門店でその価値を鑑定してくださいね。

切手専門店の専門家といえどもその判断が正確と断定することは出来ないので、出来れば3社以上で相見積を取り、複数人以上の意見を取り入れて真贋の判断をしたほうが良いですね。

切手買取で、出来るだけ高く売れるよう後悔のない取引をしてくださいね。