【切手買取】産業図案切手　電気炉

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古代の製鉄法はBC1400年頃、中東付近であったのではないかと言われています。この製鉄法がインドに渡り、当時のヒッタイト帝国で錬鉄（炭素含有度0.02～0.2％程度）の製法が確立され、ヒッタイトの没落で技術者が各地に分散し、青銅器から鉄器時代へ移っていくこととなります。

日本への鉄の伝播は、BC5世紀頃、中国の漢で鋳鉄（炭素含有率2～6.7％）が作られ、その技術が朝鮮を通って、伝播したと言われています。また、BC6世紀頃にインドで錬鉄が作られるようになり、この技術も中国南部を経由して日本に伝播したと言われています。

日本に伝わった製鉄は砂鉄を原料とする鑪製鉄（たたらせいてつ）として大正時代まで発展を続けました。

党宇治の製鉄は酸化鉄を融点より低い温度で熱し、木炭により酸素を還元し、槌で酸化鉄をたたいて還元鉄を分離するという原始的な製鉄法ですが、こちらは中学生の理科で酸化・還元の実権をしたことを思い出しますね。

しかし、この製法では還元鉄の生成時に、炭素が数％含まれてしまうため、当時の鉄は現在の鉄（炭素含有率0.02％未満）よりも、もろい鋳鉄が主に作られていたようで、農工具などに使用されていたようです。

現在では、鋳物として使用されることが多いようです。

欧州諸国でも製鉄が広がっており、18世紀頃には鉄の性質の違いが化学によって解明され、炭素含有率の低い鋼の製法が明治期を境に日本にも入るようになりました。

今回の切手の図案ともなっている電気炉はフランスのエルーが1899年に世界で初めて製鋼用に使用し、1916年頃、日本にも導入されるようになりました。

この切手が発行されたころは戦後日本の復興の時期と重なっており、当時の日本の産業の屋台骨を支えた製鉄・製鋼業が切手となったのもうなづけますね。

海外より、渡来し、日本独自に進化した製鉄ですが、明治から大正にかけて欧州から新たな技術が入り、時代が大きく変わりました。戦後日本の復興に繋がったこの電子炉切手ですが、発売当時の額面は100円が現在では9万円を超えるたかねで取引されることもあるようですね。

切手の保存状態などによって倍ほども金額も変わる為、メルカリやヤフオクに出品する前に一度、プロの鑑定士に鑑定依頼をすることをおすすめします。

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